春爛漫の頃に、白や赤の花で私たちの目を楽しませてくれる花水木。今では家庭の庭や街路樹などあらゆる場所で見かけるポピュラーな花木ですが、別名「アメリカヤマボウシ」と言い、1912年に当時の東京市長尾崎行雄氏がワシントンに3,000本の桜を贈り、3年後その返礼として白花種40本が海を渡ってきたのが最初です。
花弁のように見えるのは実は4枚の大きな総包で、その中心部の雄しべのように見える黄緑色の15~20個の丸い小さな集まりが花なのです。秋には美しく紅葉し、長さ約1㎝の楕円形の赤い果実が枝先に数個集まって付きます。樹高5~12mになり、耐寒性も強く、半日陰のような場所でもよく育ちます。
 
科名 :ミズキ科の落葉広葉高木
樹高 :5~12m
花期 :4~5月
実熟期:10月
 
 
 
[品種]
本来、花水木は白花で、紅花花水木は変種と考えられていますが、いずれも原種です。
現在では、総包の赤色が濃い「チェロキーチーフ」、白花大輪種の「クラウドナイン」、
葉に黄色の覆輪斑が入る白花「レインボー」、矮性種で鉢植え向きの白花「ピグミー」など、
園芸種も数多く見られるようになりました。

[植え方]
植栽時期は、春または秋。
腐植質に富んだ肥沃な湿潤地を好むので、植える穴を少し大きめに掘り、完熟堆肥や腐葉土を
たっぷりとすき込んでから植えます。深植えは厳禁。また、根が充分張り出さない間は、
風などで倒れたりします。常に根元がグラグラした状態では根が伸びだせないので、必ず支柱をして下さい。

[整枝・剪定]
形は自然に整うのであまり必要ありませんが、込みすぎた場合は不要な枝を切り落とします。
剪定の時期は、新芽が出る前の3月頃が適期です。

[肥料]
施肥の時期は、2月・5月・9月。
2月は寒肥として、樹冠に沿って溝を掘り土を柔らかくしてから完熟堆肥や腐葉土をすき込み、
土壌の保水性や通気性を良くすることが大切です。5月と9月は、窒素・リン酸・カリがバランスよく
配合された花木用の有機質肥料を適量、根元に施します。


お客様から、「花がたくさん付いていた花水木を購入したのだけれど、
次の年から全く咲かなくなったのはどうしてでしょう?」というご質問をいただきます。
こういう場合お話をよく伺うと、ポット苗で購入され地面に植え替えたケースが多いです。生産地では
花芽の付いていない花水木を出荷しても仕方がありませんから、小さな苗木でも花芽が沢山付くように、
鉢の中にきちんと配合された肥料を与えるなどの適切な処理を行ってから市場に出回るのです。

この苗をポットから出して地面に植え替えると、これまでの環境と大きく変わるのですから、
次年度から花付きが悪くなるのは仕方の無いことです。木の大きさや環境によっても異なりますが、
1年から長くて3年くらいは花が付かない又は花数が少ないとしても、気長に待ってあげて欲しいと思います。

そこで花付きを良くするポイントですが、毎年きちんと肥料を施すことが大切です。
肥料の三大要素は「窒素・リン酸・カリ」で、窒素は葉や茎を育てる肥料、
リン酸は花や果実や種子を育てる肥料、カリは根を育てる肥料です。花や実を形成するためには、
骨粉や魚粕などリン酸を多く含んだ有機質肥料を与えると良いでしょう。

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